イーサリアムをエーテリウムと呼びたいブログ

Ether ってなんて呼んでますか?イーサですか?私はエーテルと呼びたいです。カッコいいから!

Raiden Network でトークンを送ってみた

前回までの作業で Raiden Network を使う準備が整ったので今回はトークンを送ってみた。

Raiden Network 上でトークンを送る実験をするには、2台の Raiden Network ノードと 1台の Ethereum ノードが必要になる。

Ethereum ノードは、 https://github.com/goerli/testnet にて RPC エンドポイントが公開されているのでこれらを使えば良いだろう。もちろん自分で用意しても良い。リモートの Ethereum ノードにアクセスするには --eth-rpc-endpoint が必要なので注意。localhost なら不要。

Raiden ノードは1台の物理PCしか無い場合は docker や、Virtualbox のような何か適当な仮想環境を用意する必要があるだろう。 --api-address オプションでポートを分ければ同じホスト上で2台のノードを実行できるかやってみたが無理だった。

Raiden Network では ERC20 トークンを扱うので ERC20 トークンを Ethereum 側に用意する必要がある。ERC20 トークンはメインネットワーク上に無数に入手方法があるから困らないが、テストネットワークの場合は自分で ERC20 トークンを用意する必要があるだろう。https://smartz.io/ を使えば手軽に ERC20 をテストネットワーク上に用意できる。

それでは、Raiden の Web UI で作業してみる。

Web UI の Tokens で JOIN NETWORK する。金額はいくらでもいいらしい。10000 設定しても 0.000000000000002 しか送られなかった。

次に ADD FUNDS する。10000 して 1999 が3つのチャンネルに送られたようなトランザクションが発生した。過去の検証で2つのチャンネルがあって、今回の検証で1つチャンネルがあってそれらに配分されたような挙動に思える。合計約 6000トークン Raiden のコントラクトアドレスに送信された。Channels で DEPOSIT すると特定のチャンネルへその数量分正確にファンドできるようだ。

これで Channels の PAY から任意のトークンを送信できるようになる。

トークンの送信は大変高速で xdai (ブロック生成は5秒)より早い。双方でスムーズに送信できた。残高もほぼリアルタイムに Web UI 上で更新されていた。

片方に全額送って LEAVE NETWORK で Ethereum 側に全額引き出せるか試したができなかった。どうやら検証に使ったトークンは Etheruem 上の Raiden のコントラクトに封じ込められたようだ(笑)

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RDN トークンが何に使われるかよくわかっていなかったが、 Raiden のログ上に後述のエラーがでており、monitoring service や finding service とかいうのがどっかにあってそいつらの報酬として機能するらしいことがわかった。安全に Raiden Network を使うための仕組みらしい。

WARNING
Your account's RDN balance of 0.0 is below the minimum threshold. Provided that you have either a monitoring service or a path finding service activated, your node is not going to be able to pay those services which may lead to denial of service or loss of funds.

日本語訳: 警告 アカウントのRDN残高0.0が最小しきい値を下回っています。監視サービスまたはパス発見サービスが有効になっている場合、ノードはサービス拒否または資金の損失につながる可能性のあるサービスに支払うことができません。

詳細は https://raiden-network-specification.readthedocs.io/en/latest/monitoring_service.html および https://raiden-network-specification.readthedocs.io/en/latest/pathfinding_service.html

感想

大変バグの多い状態だと思った。とりあえず送れますという状態だと思う。localhost内に自前のフルノードが必須かと思ったがそんなことなかった。トークンを送って動作確認できるまで苦労が多かったけど色々わかったのは良かった。RDN トークンには使い道がある事がわかったが、やはり投資対象としてみるにはギャンブル性が高いと思った。