イーサリアムをエーテリウムと呼びたいブログ

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Nuo (Network) と Compound を比較してみた

今回はふーさん(さん)から Nuo (Network)について情報を頂きまして、 Compound と比較する形での記事になります。

カジュアルな形でご質問を頂いたと思うのですが、私はその時点では Nuo について存在すら認識できていなかったので何もお答えができませんでした。その後、早速貸し出しを行ってみまして何となく Nuo について理解できたので、体験を交えて Nuo の良さ問題点についてお話したいと思います。

Compound と競争できるか?

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Nuo は Compound とやれることはほとんど変わりません。 Ethereum 上のマネー・マーケットになります。

※ マネー・マーケット: 「短期金融市場」とも呼ばれ、期間1年未満の金融取引が行われる市場をいいます。これは、期間が1年以内の資金を運用したり、調達したりする取引が行われる市場(マーケット)の総称を指します。(引用) ifinance.ne.jp

詳細は後述しますが、使い勝手だったりとか、市場規模など各要素を比較した結果、現時点では Compound の好敵手までとはいかなそうです。ただ、リスク分散という意味では両方使ってもいいはずなので、Compound と併用するユーザもいると思いますので、十分競争相手として機能しそうです。

Nuo

Nuo VS Compound

Nuo が medium にて比較記事を書いています。

medium.com

Nuo は四つの点で優れていると主張しています。

  • Meta Transactions
  • Contract Account
  • Cross Platform
  • WBTC サポート

Meta Transactions は秘密鍵はサーバーに預けず、支払いだけを Web サーバーに肩代わりさせる 手法です。Nuo では取引用のアカウントを通常の Web サービスと同様にユーザに作成させ、その後貸出/借入を行えるようにしています。なかなか便利そうな仕組みです。ただ、Web サーバがダウンした場合、Compound と違って出金できなくなる恐れがありそうです。Compound はすべての処理が Web3 インターフェースを通じて行えるので compound.finance がダウンしてもなんとかなりそうな一方で、Nuo は入出金に専用のアドレスを使っていて、このアドレスに資金が残っている場合どうやって取り出すのかちょっとしたブラックボックスな感じです。Nuo のフロントエンド部分はソースコードが公開されておらず、 API ドキュメントも Compound のように未だ公開されていないのでフロンドエンド部分の作成はサードパーティには困難です。スマートコントラクトだけは公開されているので時間をかければ解析できそうですが。。。

Contract Account と Cross Platform はなんのことを言っているか調べてもわかりませんでした。

WBTC はそもそも需要が現状それほど無いのでサポートされていてもうーんという感じですね。

Nuo でお金を貸す

流れはこうです。

  1. アカウントを作成する(普通のWeb サービスでよくある作業です。メールアドレス必須です)
  2. 入金する
  3. https://app.nuo.network/ にてトークンの選択と貸し出し日数(30、60、90、180(日))を選ぶ
  4. CREATE でリザーブ(貸出完了)へ(トランザクションの発行はなし、WEBサーバーにリクエストされる)

毎日(日単位で)利息が発生し、比例配分で配当が決定されるようです。例えば100ETHの内10ETHあればプラットフォーム全体の受取利息の内10%が報酬になります。現在はキャンペーンでプラットフォーム全体の受取利息+1%増し※条件ありだそうです。貸出時日数を選べますがいつでもキャンセルできます。

※ 受取利息について: 30日の場合は0.5%で、60日の場合は1%、90日の場合は1.5%、180日の場合は3%かもしれない。調べてもよくわかりませんでした。

Compound

Compound って何?

Compound は割と流行っている Ethereum 上のマネー・マーケットです。 https://app.compound.finance/#Markets のデータによれば、Gross Supplyが23,203,654.86ドル(約25億円)、Gross Borrowが2,595,580.14ドル(約2.8億円)ありまして、Nuo とは圧倒的な差があります。

※ Gross Supply: プラットフォーム全体の貸出 ※ Gross Borrow: プラットフォーム全体の借入

Compound でお金を貸す

ほとんど説明はいらないと思います。非常に簡単で UI も使いやすいです。https://app.compound.finance/# から目的のトークンを選んで SUPPLY するだけです。ETH だけ少し手間で WETH へ変換する手続きが必要です。

提示されている利率は年利です。恐らく複利です。毎日どころか毎時間増えていきます。もちろんいつでもキャンセル可能です。

複利: 元金だけでなく利子にも次期の利子が付き雪だるま式に増えていく

まとめ

Nuo は実際の利率がどうなるか調べてもよくわかりませんでした。公式の予想では 5~15%APR(年率)になるそうですが。本当だったらうますぎ案件になります。普通5%なんてありえない高金利です。私の認識が間違っているか公式が間違っているかのどちらかでしょう。

個人的に一番気になるのは Meta Transactions です。本当に信頼していいものかどうか懐疑的です。

今後の付き合い方としては、Compound と併用して戦績を競わせたいと思います。今日から一か月後にどうなるか?後で報告します。